1,銭湯にて
霜降も末候になりました。
朝夕の温暖差も激しく、銭湯通いの頻度があがりました。
先日、露天から中の湯舟に入ろうとしたとき、右足裏に「なつめ」ぐらいの大きな石ごろを踏んだ感触があり、こらぁ踏んづけると足裏が破ける!とおもい、咄嗟に左足に重心を移しました。
直後に検証すると、ほんの米粒ぐらいの大きさの、砂利でした。
そこで思い起こしたのは宮本武蔵を描いたまんが「バカボンド」のワンシーンです。武蔵は修行の途中、河原で廃材についた錆びたくぎを踏みぬきます。
「気が全身に融通無害に通っていないとこうなる」とのセリフが添えられました。
お、ぼくも足裏の隅々まで鍛錬が行き届いたかなと内心、ほくそ笑んだものです。
2,宮にて
翌日、8年来参加し損ねた火渡りの神事があり、今年こそは!と思い、日程調整して神社に馳せ参じました。火をわたるのに、町会やぼくのような好事家が行列を成していました。行列ではだしになると、神社に敷き詰められた、それでこそなつめ位の大きさの石が足裏とじかに触れ、激痛がはしりました。
一方で、神主さんは涼しげな顔で、火の道に、土に、砂利道にとはだしで闊歩していました。
5,6歩くと、痛みが治まり、ぼくもあるけるようになりました。
非日常的な体験が、人間本来のバランス感覚を整えた気がしました。
砂利と外圧に対するカラダのバランスを考えさせられる、2日間でした。
もみじが蔦黄色になる時節にて
謙久
松道流 護身武道 松栄館
当流HPをご覧いただき、ありがとうございます。 当流は昭和18年、旧水戸藩士・武石謙太郎兼相居士の弟子・松本貢兼久が無比流、浅山一伝流、兼相流等諸術を総じて創設しました。身体操法の振り返りにより、日本古来のエッセンスを身につけ、実生活での向上を目指しています。
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