歳寒の松柏


 本日は二十四節気でいう「大雪」の日です。新しい年の準備をはじめる「正月事始め」は、昔はこの時期から行われるようです。

 三世と石久先生が稽古中に当流の歴史につながる懐かしい発見があり、画像をシェアして頂きました。

 当流は公けの場で、胴着を着衣した時は胸に「松道流」のワッペンか、シンボルマークをつける習わしです。一方で平服時では、バッジを付けるようにしています。

 大先生の時代では「道」の一字を掲げて、松の葉で縁取りする銅素地の、無骨なデザインのバッジを用いました。画像のバッジは二世・武久先生の旧蔵です。製作の年次はもう、定かではありません。

 三世は瀬戸物愛好家でもあり、大先生のデザインされたものを守りつつ、焼き物の発色を生かして、青地に金色に輝く松の葉三本で「松道」の二文字を守るデザインをされました。

 

 雪中松柏という熟語があります。ご存じ松やかしわは寒さの厳しい、雪の中でも緑の葉の色を変えずにいることから、時代の流れや周囲に変化があっても、節操や内なる本懐を変えない人を例えたものです。 

 2023年も、松の道を堅持したいものです。

                            大雪の日にて

                            謙久 拝

松道流 護身武道 松栄館

当流HPをご覧いただき、ありがとうございます。 当流は昭和18年、旧水戸藩士・武石謙太郎兼相居士の弟子・松本貢兼久が無比流、浅山一伝流、兼相流等諸術を総じて創設しました。身体操法の振り返りにより、日本古来のエッセンスを身につけ、実生活での向上を目指しています。